財務会計と経営評価
かんきょうかいけい 「環境会計」
企業活動のうち,これまで財務分析の中に反映されにくかった環境保全に関する投資や経費とその効果を定量的に金額で把握するための仕組み。
〔効率的かつ効果的な環境保全への取り組みを促す内部機能と,消費者や投資家などステークホルダーの意思決定に影響を与える外部機能があるとされる〕
→環境経営
→環境報告書
キャッシュフロー 「cash flow」
(1)現金の収入と支出。
(2)投資に必要な資金とそれから得られる収益。
→キャッシュ-フロー計算書
こくさいかいけいきじゅん 「国際会計基準」
〔International Accounting Standards〕
国際会計基準委員会が作成した,企業会計に関する国際的な基本的諸基準。証券監督者国際機構の承認を経て,各国に導入された事実上のグローバル-スタンダード。厳密な会計処理とディスクロージャーが特徴。日本でも新会計基準として導入された。2001 年以降は国際会計基準委員会に代わり,国際会計基準審議会が国際財務報告基準とともに改訂作業を行う。IAS.
→国際財務報告基準
→新会計基準
コミットメントライン 「commitment line」
企業が金融機関との間であらかじめ設定する融資枠。企業は枠内であれば,審査なしでいつでも融資を受けられるが,手数料を支払う。1999 年(平成 11)特定融資枠契約に関する法律が制定され,手数料設定などの自由度が広がった。融資枠契約.
じかしゅぎ 「時価主義」
資産および費用の評価について,決算時の市場価格を基準とする考え方。デリバティブ取引などに用いられていたが,企業会計や年金会計への導入が行われている。時価会計。時価主義会計。
→原価主義
→新会計基準
じこしほんひりつ 「自己資本比率」
総資本に対する自己資本の割合。この比率が高いほど,会社の資本構成がよく,安全性が高い。
→修正自己資本比率
→BIS 基準自己資本比率
ぜいこうかかいけい 「税効果会計」
「税効果会計に係る会計基準」に基づいて,企業会計と税務会計との間に相違があるときに適用する会計手法。税金を企業会計上の利益を基準に算出し,実際の税額との差を前払いや未払いとして処理できる。1999 年(平成 11)3 月期決算から導入され,2000 年 3 月期から義務づけられた。
→繰り延べ税金資産
デットアサンプション 「debt assumption」
社債発行企業が銀行に対して手数料預金などの対価を支払うことにより,銀行が社債の元利金支払債務の履行を引き受ける取引。社債発行会社はバランス-シートからこの分の債務を除くことができる。債務履行引受契約.
れんけつけっさん 「連結決算」
親会社と子会社,関連会社を含めた企業グループ全体の決算。証券取引法により一定の企業集団に要求される。これまでの証券取引法では上場企業に作成が求められてきたが,1997 年(平成 9)連結財務諸表原則が大幅に改正され,99 年 4 月開始会計年度からは単独決算が主から,連結決算が主に本格的に移行。
BIS 規制
銀行の健全性確保や競争の公平性の確保を目的として,BIS が定めた民間銀行の自己資本比率に関する国際的な統一規制。狭義には 1988 年合意し,92 年末(邦銀は 93 年 3 月末)以降適用された,保有資産を信用リスクでウエート付けした総資産を用いる BIS 基準自己資本比率規制をさす。その後,保有株式金利為替などの相場変動で生じる市場リスクに関し管理強化およびリスクに対応した自己資本の積み増しなどを必要とする第二次 BIS 規制(BIS マーケット-リスク規制)を 1997 年末から(邦銀は 98 年 3 月末)適用,現在は新 BIS 規制策定が進められている。
→BIS
→BIS 基準自己資本
→BIS 基準自己資本比率
→新 BIS 規制
→リスク-ウエート